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2004年02月03日

むかしむかしのパクリ話

 最近、『新撰組』(しつこい?)の前の大河ドラマが、著作権侵害で訴訟を起こされていたってことを知ったんだ。そっちは観ていなかったからなんにもコメントできないけど、著作権ってものをどう扱うべきか、一億総発信者となりつつある(か?)インターネット時代には、誰もが考えなくちゃいけない問題なのかも知れない。
 前回の日記で紹介した和製ハムレットの記事には「16世紀イギリス文学の剽窃である新しい日本の芝居」(『ワーグマン日本素描集』)と批判めいた見出しがつけられている。2世紀も前(当時)の話しなんだから、著作権はすでに無効だい! ……じゃなくて、文化っていうものは、そういう模倣やアレンジから生まれてくるもの……だよねぇ?
 むかしむかし、マケドニアのアレクサンドロス大王は「東(ペルシア)に行くぞ!」ってことで、あっという間(十年ほど)にギリシアから中央アジア、インドに至るまで征服してしまった。その遠征に参加したギリシア人たちは「こんな辺境にきちゃったよ」と愚痴をこぼしつつも、(明治維新に日本にきた西洋人同様)自分たちの文化を持ち込んだことだろう。その中に、演劇があったかどうかは調べてないからわからないけど、おもしろい物語が残っているのを見つけたんだ。
『王様の耳はロバの耳』って童話は誰もが知っているよね? 王様の耳がロバのような耳をしているのを知った散髪屋が「秘密にしろ」と言われていたのにがまんできなくて、穴を掘ってそこに、「王様の耳はロバの耳だぞ~」と叫んでハイすっきり! だけど、そこに生えた草が、風になびくたびにその叫びを街中にまき散らしてしまい……ってな話だ。これって、実はギリシア神話なんだよ。
 そして、この話しにそっくりの民話が『シルクロードの民話(ウズベク編)』に載っている。しかも、主人公はイスカンダー(アレクサンドロス大王)。こちらの話では、大王には角があって、それを知った散髪屋が、人目のつかない泉にむかって「イスカンダーには角がある!」と叫んでハイすっきり! その泉に生えた葦で笛を作った職人が、その笛を吹くたびにその叫びを奏でてしまい……。ね、パクリでしょ。
 アレクサンドロス大王は、自分を神に近い存在としてパン(牧神)の耳飾り(山羊の角だよ)をしていたんだ。もしかしたら、遠征で疲れ果てたギリシア人が、大王の悪口を、ギリシア神話をベースに作り替えて楽しんでいたりして? それを聞いた現地の人々が、自分たちらしい物語に仕立てて語り伝えてきた……なんてことかも知れない。
 いまなら「あ、オレの作った話を勝手に……」なんて騒ぎになったりするかもね。


『シルクロードの民話ーウズベク編ー』(全5巻)小澤俊夫編/ぎょうせい

投稿者 かめちゃん : February 3, 2004 03:02 PM

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