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かめちゃんのBlog

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2004年02月05日

オーダーメイドの子どもたち

 ある日突然、両親から「おまえは本当に望まれて生まれてきた子なのよ」と言われたら、どう思うだろう。「ああ、愛されているんだ」と感激する? そうだろうね。でもそれが、女の子がどうしても欲しかったからという理由で「着床前診断を行い選別されて産まれた子」という意味だったらどうだろう。
「親が選別してくれなかったら、ぼくはいま、ここにいない……」
 そういうことだ。
 そんなニュースが昨日流れたよ。着床前診断っていうのは、不妊治療技術の「体外受精」を行う際、染色体や遺伝子を検査し、問題のないものを選んで着床させること。その技術を使って「女の子が欲しい」という親に、性別判定診断を行ったっていうんだね。
 これは、倫理の前に、ルール破りということで咎められるべき問題だとは思う。
「なんでおまえだけ勝手にそんなことしてもうけているんだ!」
 って話。この国は、ルールを破っても”やっちゃったもの勝ち”って風潮があるから「やらないほうが間抜けなのさ」ってことがまかり通る。困ったものだよね。
 望む子どもを持ちたい。
 それはペットの世界では大昔から行われてきたことだ。モルモットとひとくくりにしても、品種はいっぱいある。それは自然から生まれたものじゃなくて、人間が品種改良してきた結果だ。ある動物病院の先生は不正咬合(歯の病気だよ)になったぼくの仲間に「これも品種改良の結果、増えた病気」という意味のことを言っていた。品種改良は(言い方はあえて悪く言うけど)品質改悪になるリスクがあるってことなんだろうか。
 さて、人間の話。遺伝子工学のめざましい進歩によって、人間にだって「望む子ども」を持つ可能性が開かれた。良い悪いの議論はこれからもっと盛んになっていくだろうけれど、現在の科学技術からみた未来を、子どもに向けて紹介している『未来のたね』という本によれば、未来の親は、子どもをオーダーメイドできるようになるかも知れないって言っている。ファッションのように毎年流行があって、今年の子どもは金髪だとか、肌の色は黒だとか情報誌があおり、子どもの容姿や能力をコンピュータでシミュレーションしながら、まるでハンバーガーを頼むようにオーダーできる……。それはまだSFの世界、かも知れない。
 ただひとつ、今の段階で不安なのは、最初に書いた「子どもの意識」の問題だ。昔は、人間は神様が創った。ひとりひとり、神様に生まれる意味を与えられ(天命)、人生のルールを神様に求めた。だけど今は違う。子どもは親の所有物じゃない。とはいうけれど、親の本音はどうなのだろう(出版界などで、「子供」を「子ども」と表記するのも、「供」の字が親のお供を意味するから、それを避けるためだそうだよ)。
 ペットは法的には、人間の所有物。だけどペットはそんなことちっとも思っていない。親は子どもに向かって「おまえは私たちの所有物」とは言わないだろう。子どもだって「親なんて関係ないじゃん。あたしはあたしだよ!」って思ってる子が多いだろう(それはそれで問題?)。
 だけど、自分が親による選別によって生まれてきたと知った子どもの意識はどんなものだろう。親の望んだ通りの子どもにならなくても、罪の意識を感じずに生きていけるんだろうか。親子の関係が深まるのか、それとも……。

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投稿者 かめちゃん : February 5, 2004 04:02 PM

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