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かめちゃんのBlog

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2004年02月10日

山の魅力って

 この3日間、ニュースを見るたび「雪山ってこわいんだなぁ」とつくづく。関西学院大学のワンダーフォーゲル部14名が、福井県の大長山で遭難したというあのニュースだ。3日目にして無事に救助されたというから、ほっと一安心だけど、正直、もっと早く見つかるもんだと思っていた。山のことも雪のこともよくわからない。まだ今冬、この地域には雪ふってないしさ。
 それにしても、どうしてワンダーフォーゲル部が雪山に? ワンダーフォーゲル(渡り鳥っていう意味だよ)っていうのは、自然の中を徒歩で散策するっていう、登山と比べたらかなりソフトな動機のスポーツかと思っていた。雪山も自然といえば自然だけど、散策っていうイメージとはちょっと違う。雪山に、いったい、何を望んだんだろう。
「そこに山があるから登るんだよ!(Because it is there!)」と言ったのは、イギリスの登山家、ジョージ・マロリーだ。彼はエベレスト登頂へ向けての初めての遠征に参加し(1921年)、1924年の3回目の遠征で消息を絶ってしまった。彼は酸素ボンベをひとりだけつけずに登ったり、全裸で川を渡ったりする、変わり者だったみたい。
 エベレスト登頂に初めて成功したのはエドモンド・ヒラリーとシェルパ(ヒマラヤの民族)のテンジン・ノルゲイ(1953年)。ヒラリーは大英帝国のコロニーだったニュージーランド出身(養蜂業者)で、この遠征には友人とふたりで参加したそうだ。彼が頂上から降りてきて、その友人の隊員に最初に言った言葉は「やつを征服したぞ!」だったそうな。「自然の厳しさに打ち勝って人間の限界を克服する(隊長ジョン・ハントの言葉)」ことが目的だったということらしい。
 シェルパをはじめ、ヒマラヤに住む民族は、高山は神の住処として、登るべきではないと考えていたんだ。だけど、いまではヒマラヤの山々を登ろうとする登山家たちの案内で生計をたてている。彼らの山への信仰はどこへいったのだろう。
 そう書くと大事なものが失われてしまった……という印象を与えてしまうかも知れないけれど、それが悪いことなのかどうかはよくわからない。ヒラリーはその後、シェルパ民族と親交を深め、学校や病院を建て、天然痘の予防接種を行ったりと彼等の生活向上のために力を尽くしたんだ。そしてヒラリーは晩年、こんなことを言っている。
「自分がしてきたことでいちばん価値があったのは、偉大な山々の頂上や、最果ての地に到達したことではない。ヒマラヤに暮らす大切な友人たちのために学校や診療所を建てたり、美しい僧院を再建する手伝いをしてきたことである」
 彼にとっての本当の山の魅力は、人々との出会いだったのかも知れないね。


【今日の資料・引用】
ナショナルジオグラフィック2003/5月号

投稿者 かめちゃん : February 10, 2004 04:11 PM

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