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かめちゃんのBlog

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2004年02月23日

いつかはあなたも裁判員!

『12人の優しい日本人』という映画(DVD)がある。「三谷幸喜の作品はやっぱりいいねぇ~」って話がしたいわけじゃなく、裁判員制度の話をしようと思ったところ、思い出したのだ。
 きっかけはフジテレビ(キャッチコピーそのままじゃん)の今朝の『とくだね』だ。ここで、裁判員制度についてとりあげていたのだ。この裁判員制度、司法改革制度の一環として、導入が検討されている。で、実行されるとどうなるか--『12人の優しい日本人』が現実になる?
 この映画、日本に陪審員制度があったらどうなるか? という発想だけで成り立っている映画だが、これが面白い。選ばれた12人のフツーの日本人が、どのように事件を裁くかを(ただそれだけを)会話だけで見せていく映画なんだが……ホントに面白い。当然、喜劇映画なので、最後は見る者をハッピーにさせてくれるのだが、さて現実はどうなるだろう(陪審員と裁判員は似て非なるものらしいが)。
 ある日突然、あなたにも裁判所から「召喚状」が届くかも知れない。そうして集められた候補者のなかから、(骨格案では)6名にしぼられる。仕事などで「裁判なんかに関わってられねぇやい」って思うひとは、振り落とされるようなコメントをわざと出すんだろうな、と予想できる。わざとじゃなくても「私は死刑反対論者です。どんな犯罪者であれ、自分の主義に反する判決は出せません」というひともいるだろう。あるいは「ひとを裁くことなんて私にはできません。トラウマになってしまいます」なんてひともいるかも知れない。システムはできあがった。だけど、国民の義務として定着するかどうかは、この段階では「?」だ。
「どうせ自分にはまわってこない」という安心からか、この制度については茶の間の話題にあがらない。だけどもし、選ばれたら、どういう心境になるんだろう。守秘義務は一生ものらしいから、それで悩んでも誰にも相談できない。え~、しゃべっちゃうよ、きっと。
 もうひとつ、ちょっと心配なことがある。「雰囲気に同調しないでいられるか」ってことだ。声のでかいひとや多数意見にはとかく引きずり込まれやすいもの。自分は大丈夫? 誰にも相談できないんだよ? それに、社会学者のアッシュの行った、こんな実験結果を見るとね。
 2枚のカードがある。1枚目には、1本の直線が引かれている。2枚目には3本の直線が引かれていて、そのうちの1本が1枚目と同じ長さだ。実験のテスト内容は「この3本のうち、どれが1枚目と同じ長さでしょうか?」という非常に簡単なもの。被験者は8名。だけどそのうち7名はさくらだ。本当の被験者1名は7番目に答えることになっている。
 最初の数回は全員正解を連発させ、のってきたところで、1番から6番までのひとが、間違った答え(違う長さの1本を指し示す)を出したらどうなるか。7番目の被験者は、みんなと違う意見--だけど本当の正解--を言えるだろうか。結果、誤答率(つまりみんなの意見に合わせてしまったひと)は、35%いたそうな(以上『無責任の構造』より)。
 これはまだ、問題がはっきりしているから「みんなでだまそうったって、そうはいかんぜよ」と気丈に振る舞えるかも知れない。だけど、ひとの罪を決めるという答えのない複雑な問題になると、果たしてどうだろう。
 司法がなにより犯してはならないのは「えん罪」だ。もし、えん罪で捕まってしまったとき、いままでの職業裁判官だけに裁かれた方がいい? それとも無作為で選ばれた市民もまざったところで裁かれた方がいい?
 はっきり言ってわからない。ただ言えるのは、裁く側になったときも、裁かれる側になったときも「不安でいっぱいになる」ってことだ。せめて導入する前に、自由に参加できる模擬裁判をあちこちで開いてもらえないものなのかなぁ。あ、ゲームでもいいや。シナリオは三谷幸喜氏で……ってダメですね。

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投稿者 かめちゃん : February 23, 2004 04:43 PM

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