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カメちゃんのお出かけ帳

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かめちゃんのBlog

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2004年03月10日

なぜわかる?

 いやぁ、今日も暖かい。バルコニーで、寒さにも負けず、暴風にも負けずに育ったノースポール(菊科の白い花)には、小さな蚊のような(蚊じゃないよな)虫が飛んできている。もうすぐ蝶もやってくる……かも知れない。
 花は、風や虫たちを使って受粉する。風はさておき、虫たちはそのお礼にとばかりに、花から蜜をもらう。相互補完。自然っていいねぇ~、と思っていたら、数日前、ヘンな花をテレビで観た。「ハンマーオーキッド」というオーストラリアの大地で咲く、蘭の花だ。
 蘭といえば美しい……と思うなかれ、この花はどう贔屓目にみても、美しくない。ひょろっとした茎の先についている二枚の花弁は、茎の延長のように細長く、左右にわかれている。その片方の先端には、(テレビで見る限り)褐色のゼリーみたいなぷよぷよした感じの固まりがぶらさがっており、もう片方の付け根には、丸っこい「ずい柱(雄しべと雌しべのあるところ)」がツンと立っている(先端はなにもない)。もし、現場にいたら、枯れた雑草としか思わなかっただろう。
 蘭という花の約半数は、たいてい一種類の昆虫の媒介によって、受粉するんだそうだ。つまり、その虫だけを「いらっしゃ~い」と引き寄せるための、なんらかの術を持っているってわけだ。
 このハンマーオーキッドも、たった一種類の虫にさえ気づいてもらえればいいってことで、そんなヘンな形をしているらしい。たとえ、雑草みたいとののしられても、気にすることはないのである。
 で、その虫っていうのが、「コツチバチ」というジバチ。このハチのオスは、ぼくらからみれば魅力の乏しいこの花に、喜びいさんで飛びつく。飛びつく場所は褐色のぷよぷよ。このぷよぷよ、実はこのハチのメスの形に似ており、メスが出すフェロモンに似た匂いをさせているというのだ(どんな匂いだろう。テレビは匂いは伝えてくれないからな)。
 ぷよぷよに飛びついたオスの身体は、ぷよぷよを抱えたまま、ハンマーを振り下ろしたときの反動のようにぴょんと上にハネて、ツンと立っているずい柱に触れる。そして「おめでとう、めでたく受粉しました」となる。
 オスはしばらく戯れたあと、花に騙されたことに気づき、去っていく。花は「相互補完? なにそれ」と小馬鹿にするかのように、ハチに蜜を与えることなく、ただ利用するのだ(なんてやつだ)。
 この「なんてやつだ」っていうのは、蘭に限ったことではなく、魚にだって鳥にだっている。ある意味、ヒトもそうかも知れない。だけど、ヒトの場合は「こうすれば、損することなく、もらい特!」と、頭で計算してのことで、そのように身体が進化したわけじゃない。
 動物や植物がすごいのは、彼等は頭で考えることなく「こうすれば、損することなく、もらい特!」を理解し、そのように進化したということだ。いや、ヒトだって知らぬところで進化しているのかも知れない。だけど、それは自分で考えたことじゃない。身体というより「種」が勝手にやることだ。そう考えると、知性っていうのは、いったいどこに備わっているのかわからなくなる。
 ものを考えない植物にも知性がある。どうすれば、一種類の昆虫を選び、その虫のメスの形とフェロモンを覚え、そのような形に自分の身体を改変することができたんだろう。
 何億年も前からビデオカメラを回し続けていたら、その進化の過程を観ることができただろうか。どんなに早回ししても、全部観る前に死ぬ? ま、そうだな。

投稿者 かめちゃん : March 10, 2004 05:15 PM

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