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カメちゃんのお出かけ帳

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かめちゃんのBlog

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2004年03月12日

テロがとまらない

 バブリーな頃、毎年のようにスペインに出かけていた。最初は1日1都市ってことで、どでかいイベリア半島内を、精力的に移動していたんだけど、そのうち、マドリッドのおきまりのホテルに滞在して、日帰りできる近郊の観光地に行くほかは、市内のプラド美術館や考古学博物館でぶらぶらするだけになった。
 お金が尽きて(?)ここ何年か行っていないけれど、その間、ETA(バスク祖国と自由)のテロ活動が盛んになり「最近のマドリッドは危ない」となんとなく聞いていた。
 昨日、そのマドリッドで同時多発テロが起きてしまった。アトーチャ駅では新幹線にあたる「AVE」という列車(セビリアに行くときよく乗った。食事も出るし、映画も観られる)にしかけられた。これは無人だったからまだしも、近郊の駅(エルポソ駅、サンタエウヘニア駅)では、通勤列車に仕掛けられ、多くの犠牲者が出てしまった。
 アトーチャ駅で、切符の通し方がわからず立ち往生していたときに気軽に話しかけてくれたおばさんや、駅構内で倒れている酔っぱらいに多くの人々が集まり介抱してあげている姿を見て「スペインには人情があるな」となんとも暖かい気分になったものだ。メトロ(地下鉄)では、アコーディオン弾きや花売りなども乗ってきた。みんな陽気で優しい感じがした。なかには、目がいっちゃってる(薬でおかしくなっているような)人も目についたけど、警戒していればなんてことない。それよりも、圧倒的に魅力あふれる人物のほうが多いのだ。
 それにしても、ETAは過激ではあるけれど、ここまでする集団なのだろうか……と思っていたら、アルカイダが犯行声明を出したというからびっくりだ。アメリカ、イギリスでは起こしにくいが、スペインなら……ってことだろうか。スペイン政府は、ETAとアルカイダが協力したのではないかと見ているらしいけど、いずれにしろ、アルカイダが絡んでいるとなると、日本でも起きやしないかと、心配になってくる。
 ETAはバスクの独立を主張している……とされているが、もともとはフランコの独裁政権の中での激しい弾圧(言語も奪われた)に対抗して生まれたものだ。フランコ後の政権では言語弾圧まではしていないはずだが、インドヨーロッパ語族がこの地域にやってくる遙か前から住んでいる彼等にしてみれば、独立まで闘うという姿勢は、そう簡単に崩せないのかも知れない。
 彼等の伝説では、ノアの箱舟で洪水を逃れたもうひとりの人間、アイトルという男がいて、その7人の息子が、バスクの7つの州を作ったとされている(『スペインを読む事典』より)。バスク人の起源は謎とされているけれど、長い歴史の荒波のなかで、自らの文化と言語を守り続けてきたということだけは確かなことだ。今後もずっと守り続けるためには「国」という自分たちだけの自由が必要だと感じているのだろう。だけど、本当に、それしか手がないのだろうか。
 宇宙飛行士の毛利氏が「地球には国境がなかった」と言った。国よりも大きな単位のなかで、それぞれの民族が、文化も言語も守っていくという形はとれないものなのだろうか。『スタートレック』の描く未来の世界では、地球連邦というひとつの組織ができあがっていた。日本人も日本の文化を守っていたし、他民族(というか宇宙人)に対しても、みな寛容だ。理想と現実。このふたつを隔てる一番の原因ってなんだろう。それを探って解決しない限り、多かれ少なかれ、テロは続くんじゃないだろうか。
 明日、映画を観に繁華街に行くけれど、大丈夫かなぁ? ……なんて思う。数年前にはこんな心配しなかったのに、やれやれ、大変な時代になってしまったものだよね。

【今日の本】
『スペインを読む事典』中丸 明著/JICC出版局

投稿者 かめちゃん : March 12, 2004 05:19 PM

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