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かめちゃんのBlog

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2004年03月14日

幸せのレシピ

 映画を観た帰りに、必ず寄るところがある。『幸せのレシピ』というシュークリームの専門店だ。一度食べたら病みつき。ほんとに「幸せ」になれる。
 パイはサクサクと香ばしく、クリームは(生クリームとカスタードの2種類あるが、両方とも)しっとりとしながらも、甘味は軽く、絶妙な旨味がある。いくつ食べても胃もたれしないが、食べた満足感は残る。いやぁ、とにかくおいしい。こんなに口に合うデザートはめったにない。
 もともと食べ物にはあまりこだわらないし、味なんて「まずい!」と思わなければなんでもいいと思っているタチだ。野菜の丸かじりでもOK……とまではいかないけれど、少々の塩をかけて、ちょっと温めればOK……ってな感じ。
 だから昔、『バベットの晩餐会』(デンマーク映画)を観て、「おいしいもの食べたからって、そんなに人が変わるもんかなぁ」と思ったものだ。この映画、お年寄りだらけの村の、ある老姉妹の家に住み込みで働いている女性(バベット)が、当たった宝くじの賞金で村の人々にフランス料理を振る舞う……というだけのストーリー(バベットは、実は、フランス革命で亡命してきた元料理人)。そんな単純なストーリーで、しかも「こんなことあるのかな」と疑いながらも、なぜか見終わった後は幸せな気分にさせてくれる、不思議な1本だった。
 内容をちょっと紹介しよう。村人たちは、厳格なキリスト教徒で、禁欲的生活を送っている。食事にぜいたくは求めないし、それは罪だと思っているのだ。そんな村人たちは、バベットの作ったけったいなフランス料理を悪魔の食べ物として口にしようとしない。おそるおそる食べはじめても、誰も口をきこうとしない。黙々と食べるだけ。だけど、その食べている表情を見ると、誰もがそのおいしさに幸せを感じているのがわかってくるのだ。そしてラスト、食事を終えた村人たちは、何とも言えない暖かい気分に満たされ、手を取り合って帰っていく……(うーん、ほのぼのしたあの情景が目に浮かぶ)。
 前にチラリと紹介した『ショコラ』(アメリカ映画)もこれと同じテーマだった。つまり、「おいしいものは、人を寛容にし、寛容な心は、人を幸せにする」ってことだ。
 幸福感というのは、いくら頭で考えても得られるものじゃないんだろう。それもそうだ。「世の中には今日1日を食べていくのに精一杯な人たちが大勢いるんだよ。だからおまえは幸せなんだ」と言われても「そんなこと知るかよ」と思うだけだろう。そういう知識はしょせん、自分の感覚で得たものにはかなわない。それに「幸せ気分」をもたらす環境にはすぐに慣れてしまうものだ。
 もし、毎日、『幸せのレシピ』のシュークリームを食べていれば、「幸せ気分効果」は薄れてしまうに違いない。だから映画を観た帰りだけの楽しみにしておくのが無難なのだ(そうしなければデブるし)。
 幸せという精神状態は、1.身体的快楽 2.否定的な感情の不在 3.意味 の三要素が不可欠なんだそうだ(『脳と心の地形図』より)。「おいしいもの」が運ぶ幸せは、その3つがどう絡まってもたらされるものなのかはわからないけれど、もし、落ち込むような出来事があった日は、くよくよ悩む前に、普段は食べない、おいしいものを食べればいいのかも知れない。やけ酒飲んで、2日酔いになるよりは、きっとマシだ。


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投稿者 かめちゃん : March 14, 2004 05:23 PM

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