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カメちゃんのお出かけ帳

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かめちゃんのBlog

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2004年03月19日

セウタのおもひで

 テロの影響で、スペインの政権はひっくりかえってしまった。これじゃあテロリストの狙い通り! ではあっても「よし、これでスペインはもう安全だ。移住しよう!」と思いたくもなる(だめだ。ETAがいる)。
 その容疑者としてモロッコ人とインド人が捕まったと聞く。モロッコ人……そういえば「ガイドやりまっせ」って言っていたセウタのモロッコ人はどうしているだろう……としばし昔行った、セウタという街を思い出してしまった。
 セウタは北アフリカにあるスペイン領の街だ(1580~)。ジブラルタル海峡に臨み、モロッコと国境を接している。この小さな地に行くには、(スペイン本土の)アルヘシラスの港から定期船を使うのだが、ここはモロッコのタンジールへ向かう船も出ている。そのため、港には出稼ぎ(?)モロッコ人が多く、行ったときはオフシーズンだったせいもあり、観光客の姿はまったく見られなかった。
 海峡は狭く(14Km程度)、1時間半程度の船旅だ。前方にはすでにアフリカ大陸がうっすらと見えているのだが、船上からの一番の眺めは、なんといっても、三角定規のような形にとがった岩山を頂く半島、イギリス領のジブラルタルだろう(なんであんな形なんだろうと不思議だ)。ちなみに、ジブラルタルは海軍基地の街で、イギリス兵が闊歩している。出入国ゲートを抜けると、だだっぴろい滑走路があり、そこを横断しなければ街に入れない。横断中に飛行機が飛んでこないかとちょっと怖かったのを覚えている(そのぐらい広いのだ)。街中は「ああ、イギリスっぽい」と思わせる建築物が多く観られるが、道は狭く、人が多く、まるで原宿の竹下通りを歩いているような気がした。歩いているのは中高生ギャルじゃなく、図体のでかいイギリス人とスペイン人とアラブ人なんだが。
 で、セウタだ。セウタもスペインの軍事的な要地だが、軍人が闊歩している基地じゃない。そのせいか、「この街のこと、忘れてません?」とスペイン本土に住む人々に聞きたくなるほど、何もない。さんさんと降り注ぐ太陽、海岸沿いの椰子の並木、ヨットハーバーと、ここはリゾート地なのかと思えなくもないが、それにしては誰もいない。いや、モロッコ人はいる。それもフレンドリーなスマイルを浮かべ、日本語で「こんにちは、ありがとう」などと話しかけてくる不思議な人たちが。
 道でアフリカ系の楽器を売っている人たちは、通る度に「どうも」「こんにちは」とさりげなくつぶやき、港で「ガイドやりまっせ」としつこくculiに言い寄って来た若いモロッコ人は、やけに日本語が達者だった。なんでも、日本人観光客から教わっているらしい。culiも何かひとこと教えていたが、何を教えたのかは聞いてない。
 本土では、「チノ(中国人)ですか?」と聞かれることが多かったが、セウタでは皆無。中国人観光客は、忘れられているような離れ領土には行かないのかも知れない。
 商売目当てだろうがなんだろうが、モロッコ人は、愛想のいい人たちが多い……と思いきや、黙って後を付いてくる怖い人もいた。地中海の水を触ろうとしていたときに、後ろから「ザッザッ」と砂を踏みならして近づいてきた背の高い若者。無表情。辺りは誰もいない。ここで大声を出しても助けは来ないとふむと、断腸の思い(?)で水にさわることなく、急ぎ足で逃げた(ああ、地中海の水……)。もしかしたら、まったく関係なく歩いていただけかも知れないが、やはり「怖い」と思ってしまう雰囲気(あるいは偏見かも知れない)があったんだろう。
 アルカイダと接点があったという容疑者のモロッコ人。彼もタンジールかセウタから、船に乗ってやってきたのだろうか。そういえばセウタへの小旅行は、「行きはよいよい、帰りは……」だった覚えがある(もう何年の前のことではあるけれど)。本土への下船の際、乗船客のパスポートと切符のチェックが厳重だったのだ。ひとりひとり念入りに見ているため、なかなか順番がまわってこない。「何か言われるのかな~」と思いきや、観光客にはノーチェックで「行ってよし」だった。モロッコ人の入国を再チェックしていたってことだろうか? スペインとモロッコ。わりと自由に行き来しているように見えたけど、そうでもないのかも知れない。
 あのしつこいけど愛想のよかったモロッコの若者は、いまも日本人観光客をつかまえて、「ガイドするよ」とせまりながら、日本語を習っているのだろうか。「また行きたい」という街ではないので、二度と会うことはないだろうけど、たくましく生きていて欲しいものだ。
 

投稿者 かめちゃん : March 19, 2004 05:34 PM

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