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かめちゃんのBlog

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2004年03月23日

話題にならない万博(3)

 で、愛知万博の話だ……が、culiから「まだ1年前なんだから、盛り上がってないのは当然」といちゃもんがついた。
「それに、NHKで特番やるよ」と言われた。なに? とNHKのサイトで調べてみたら、ほんとだ。今週木曜日に、総合テレビで愛知万博の特集をやるではないか(開会1年前狙い?)。どうせなら万博の歴史を番組化してほしいものだ。クリスタルパレスをCGで再現するとか、日本パビリオンの移り変わりを時代背景とからめてみたりとか……『その時歴史は動いた』(NHKのレギュラー番組)でもいいや(あ、でも、万博じゃ、歴史動かないか)。
 ならば愛知万博話は木曜日までおいといて、日本が行け行けどんどんだった頃の万博、ライチがおいしかった大阪万博(日本万国博覧会)の話を、ひきつづき『博覧会の政治学』(吉見俊哉著)を参考にポロポロと。
 1970年3月15日から大阪で開催された万博のテーマは「人類の進歩と調和」だった。テーマを決める委員だった豊田雅孝氏が言うには「人類は、進歩だけではダメ。そこに調和『和』の精神がなかったならば、福が転じて禍になるだろう」……だそうで。
 この『和』。誰と誰に必要と言っているかといえば、万博主催者からすれば「経済人」と「知識人」ということらしい。万博を成功させるため「経済界とアカデミズム(大学、技術者、芸術家)は手を組んでくれぃ!」ってことである。
 しかし社会的には、きっと「経済界よ、行け行けどんどんばかりじゃ日本は壊れるぞぃ」と言いたかったのではないだろうか。なにせ高度経済成長期の影には『公害』という環境問題が横たわっていたのだから。
「今日の体育の授業は光化学スモックが出ているので室内でやります」なんていうのは日常茶飯事。空はいつでもどんより曇り、星を観るのはプラネタリウム……ってな時代だ。まあ、いまでも街が明るすぎて星は見えないが、あの頃に比べると、空気はかなりよくなっているのだろう。
 経済人と知識人が手を組んで創り上げた大阪万博。初期の万博が担っていた「政治的な役割」が薄れた時代の万博の意味とは、いったいなんだったのだろう。「戦後は終わった。日本復活万歳!」だろうか。
 大阪万博のシンボルは、岡本太郎氏作の「太陽の塔」だ。これは会場の中心となるシンボルゾーン「お祭り広場」にデンと立っていた。このシンボルゾーンをプロデュースした丹下建三氏は、この万博は「世界人類のお祭り」と位置づけていたそうだ。
 日本人は、総じてお祭り好きのようである。祭りといっても、宗教的儀式じゃなくて「みんなで盛りあがって、わーっと騒ごう!」ってノリのことだ。ワールドカップで「わーっ!」、オリンピックで「わーっ!」、ハルウララで「わーっ!」……ってな感じ。みんなそんなにサッカー好きだったんかい? 競馬好きだったんかい? それって、デパ地下で人だかりがしていると「なにかいいもの売ってるに違いない」と、そのまま並んで買っちゃうってノリと同じじゃないだろうか。
 巨大掲示板の「2ちゃんねる」では、大きなニュースがあると、「祭りキターーー!」と言っては、一気に書き込み数が増えるという現象がある。きっかけはなんでもいいとしか思えない。同じ話題で盛り上がることで一体感を得、その空気に染まって仲間意識を得、そうすることで、たまりたまったエネルギーを「わーっ!」と散らしているように思えるのだ。まるで、その「わーっ!」にこそ意味があるとでもいうようである(しかも、祭りの後にゴミの山が残るように、無責任な言葉の山を残す)。
 大阪万博の総動員数は6500万人を超えたという。これは日本の総人口の半数以上だ。しかも、97%は日本人。3%ほどの外国人は、「万博キターーー!」と我も我もと押し寄せて来ては待ち時間が何時間にもなるパビリオンに行列を作る日本人の姿を「バッファロー・ダッシュ」と呼び、たいそう驚いたらしい。
 この万博祭りを煽ったのは、新聞、テレビなどのメディアである。同じく、オリンピックもハルウララも2ちゃんねるも、メディアから伝染する。万博の意味を考えるなら、メディアが万博をどう位置づけているかを考えるべきなのかも知れない。
 来年の愛知万博は、35年前と同じく「世界人類の祭り」となるのだろうか。ま、宣伝費(メディアの注目度、露出度)によるのでしょうな……と思いつつ、木曜日の特番を観てみるとしよう。


投稿者 かめちゃん : March 23, 2004 05:44 PM

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