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2004年04月07日

心に残る童話

 今日、サン=テグジュペリの墜落した戦闘機の残骸が、地中海で見つかったというニュースが流れた。彼は第二次世界大戦中の偵察飛行で消息を絶ち、地中海のどこかで墜落死したと見られていたらしい。
 実のところ、サン=テグジュペリは戦死だったなんて、今の今まで知らなかった。あの心温まる童話『星の王子様』の作者が、戦争で死ぬなんて少々、やりきれない思いだ。作品は、作者を離れて一人歩きするものだけど、やはり、童話作家が戦争で死ぬというのは、複雑な気分にさせられる。
 小さい頃読んだ本で、いまだに心に残っているのを三冊あげろと言われれば、『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル著)と『モモ』(ミヒャエル・エンデ著)、そして『星の王子様』だ。
『不思議の国のアリス』は、奇想天外なストーリーはもとより、ナンセンスな言葉遊びが面白くて好きだった。姿が消えても、「にやにや笑い」だけが残ったチュシャ猫は、シュレディンガーの猫の思考実験の話を読む度に、思い出してしまう。シュレディンガーは量子論の問題点を指摘するため、残酷な実験を頭の中で考えた。箱の中に生きた猫と放射性物質を入れ、それが1時間後にどうなっているかを確認するのだ。もし、その間に放射性物質が原子核崩壊を起こして毒ガスを発生すれば、猫は死んでしまう。しかし、量子論的考えでいけば、猫が生きているか死んでいるかは、観測者がその箱を開けた時点でしか決まらず、観測されていない状態(つまり箱を開けていない状態)では、猫は死んでいて生きているという、どっちつかずの存在になってしまう……というのである(あ~、よくわからない)。その思考実験の猫が、どうしても、アリスのチュシャ猫に思えてならないのだ。箱を開けたら「にやにや笑い」だけが残っていそうな、そんな気がするのだ。
『モモ』はなんてったって、ストーリーがいい。もっと人生のんびりいこうよ、という暖かいメッセージが感じられるのだ。が、作者エンデのインタビュー本、『エンデの遺言』によれば、『モモ』は経済について書いているというのである。『モモ』は大昔に友だちから借りて読んだので、手元にはない。ちゃんと読み直してその真意を確認したいと思ってはいるのだが、いまだ、買ってない。
 三冊の中で、一冊だけに絞れと言われたら、やはり『星の王子様』をあげるだろう。実は、この本も、手元にはないのだ。たぶん、友だちか、図書館から借りて読んだのだと思う。それから何度も買おうと思ったのだが、一度読んだときの印象が、あまりに強烈だったので、なぜか躊躇してしまうのだ。何度も読み返したくなる本がいい本とは限らない。一度読んだその印象だけを、心に封印しておきたいと思う本は、二度、三度と読み返すのが怖くなるのだ。だから、ストーリーや細かな設定は正確には覚えていない。だけど、心にぐさりとつきささったまま、ずっと取れずにいる言葉がある。
「ほんとうに大切なことは、目には見えないんだよ」というセリフだ。王子様のセリフだったのか、それとも、きつねのセリフだったのかは覚えていない。ただ、この言葉のおかげ(せい?)で、見えるまま、聞こえるまま、伝えられるままのことをそのまま受け取らず、「ほんとかよ、おい」とまずは疑ってかかるようになったのだ。
 それって、悪影響とちがう? とんでもない。
『星の王子様』は、ピュアな子ども時代に一度、読むべき本だと思っている。

星の王子さま―オリジナル版
サン=テグジュペリ Antoine de Saint‐Exup´ery 内藤 濯

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投稿者 かめちゃん : April 7, 2004 06:07 PM

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