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2004年04月11日

多様性の必要性

 たぶん、朝には朗報で日本中がわいている……んだと思うんだけど、いまの時点ではまだなんの情報も公開されてない……って、なんの話? 当然、人質事件のことだ。
 昨日の続きになるけれど、ちょっと「なるほど」と思うことがあった。NHKの9時頃のニュースで、防衛庁のお偉いさん(だったと思うが)が、「テロに屈しない政府の一貫した態度は評価に値する」という内容のことを言っていた。その理由として、国際的なテロ対策協力の方針に則っているから、としていたのだ。
 なんだそれ? と思ってWEBで調べてみたら、外務省のサイトに日本政府の見解が今年の1月付けで載っていた。それには、確かに書いてある。海外テロ事件への対応として、
「人質事件などテロ事件が発生した場合、あらゆる可能な方策を講じて、人質の安全な救出のため最大限の努力を払います。また、国際的な協力体制強化のため、政府に対する犯人の不法な要求に対しては断固たる態度をもって挑むこと(ノー・コンセッションの原則)を基本方針としています」
 つまり、あんなにすばやく(冷たく)「自衛隊は撤退しない」という表明を出したのは、この基本方針に従ったまでのこと。カードが自衛隊だろうが金銭だろうが関係なく、この国は、テロリストとは交渉しないのだ。これは、日本が、というだけではなく、いま、テロにさらされている国々(国際というとちょっと違う)の共通の認識であるらしい。つまり、人命よりテロに屈しないことのほうが、いまは重要だということだ。
 問題は、この「国際的なテロ対策協力の方針」と日本国憲法の「国民の命を守る義務」を天秤にかけて、前者を選んだということだ。一国の憲法より、国際的な取り決めの方が優先されるなら、国という枠組みはなんなのだろう。いつか、世界が中央になり、国は地方になる時代がくるのだろうか。
「天秤にかけたわけじゃない。ちゃんと人質は帰ってくる(予定)わけだから、ちゃんと命は守った」というかも知れないけれど、今回のこの展開は、政府の方針やがんばりだけで実現したわけじゃない。人質の親族の方々の熱意、それに、政府を批判し、自衛隊を撤退するように運動を起こした国民、それにもうひとつ……。
 日本のメディアは報じていないようだけど、人質の高遠さんと仕事をしていた現地のイラクの人たちが、彼女がイラクのために働いてきたということを訴える手紙をアルジャジーラを通じて送ったり、その手紙をファルージャ、ラマディ近辺で1万枚配ったりと努力してくれていたらしいのだ。彼女が地道に活動してきたことが、イラクの人たちに認められていたということだろう。
 その手紙の翻訳を読んで、やはりイスラム教徒の文面は違うと思ったのだ。なにがって、すべてが神を通して訴えているのだ。神の祝福から始まって、神が望んでいることを考えるようになどなど……。決して、日本人の働きだけじゃ、山は動かなかったかも知れないな、というのが率直な感想だ。
 解放を決めた直接的要因は、宗教的指導者の呼びかけのおかげだろうけれど、犯人が送った声明文を読むと、(昨日の話じゃないけれど)、彼等には、日本は「象(全身)」に見えたんじゃないだろうか。
 いまの日本は、鼻だけを触ってそれが象だと言い張っている派と、しっぽだけを触ってそれが象だと言い張っている派の両方がある国なのだ。政府は傲慢だけど、国民は別の意見を持っている。人質にした三人は、政府とは別の意見を持っている人たちだった。その違いの認識(誤解もあるが)が前提になければ、あんな声明文にはならないだろう。政府のブレない方針と、それに反発する国民の声は、今回の場合、両方、必要だったのだろう。
 たぶん、対立や多様性を上手に使える国が、いちばん居心地のいい、バランスのとれた国なのかも知れない。この3日間、にくたらしぃ~と感情を逆撫でするような発言をしてきた官房長官は、国民が対立や多様性を失ってしまわないように、わざと煽ってくれていたのかな~? なんて……。
 ともあれ、もう24時間すぎちゃったんだけど(いつまで起きてんだ!)、解放の吉報が届くのはいつになるんだろう。

投稿者 かめちゃん : April 11, 2004 06:15 PM

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