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かめちゃんのBlog

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2004年04月13日

自業自得

 養老孟司氏が、今年の正月番組で、こんなことを言っていた。
「本人の死は、実は、大したことないんです。一番耐え難いのは、身近な者の死なんです」
 おーい、本人の死だって大したことあるぞ! と思ったけれど、確かに自分の命を差し出してでも、助けたいと思うヒトに先に逝かれたら、もう死んでもいいや、と思うかも知れない。
 人質になっている高遠さんの実家にいやがらせの電話や手紙が相次いでいるというニュースを見て、複雑な気分になった。報道番組の中でも、徐々に、「自業自得」という非難の声が上がるようになってきているし、「だから仕方なかったんだ」という世論を作ろうとしてるんじゃないか? と、イヤ~な気分になったのだ。
 しつこいけど、救出に関しては、それが自業自得かどうかなんて関係ない。国はどんな人物であろうが、どんな理由であろうが、自国民を救出するのは義務なのだ。お仕事なんだよ、お仕事。「何度も勧告した」としても、本人に非があったから仕方ないということにはならない。だけど、世論が「自業自得だ、仕方ない」ということを認めれば、なんとなく、それが通ってしまいそうで怖いのだ。
「自業自得」なんて人様から言われなくても、本人たちも、家族の方々も、十分、わかっているに違いない。たぶん、推測では、本人たちはこういう事態は覚悟していただろう。命をかけていなければ、そう易々と戦闘地域には向かえない。常に最悪のことを考えて行動しているはずだ。だから、「自業自得」と言われれば、「そうです」と答えるだろう。命は無駄にはしたくないだろうけれど、命を惜しんではいないと思う。
 だけど、家族は違う。どんなに非難されようが、後ろ指さされようが、命をかけてでも、助けたいと思うだろう。やっぱり、愛する家族が一番なのだ。その気持ちを思うと、「自業自得」だと家族を非難しているヒトたちの神経を疑いたくなる。というよりも、ヒトが拘束されて殺されるかも知れないというのに、平気で「自業自得」となぜ見捨てられるんだろう? それだけ、他人の心の痛みを思う気持ちがなくなってきたのだろうか?
 そういえば、ある調査で、小学4年生だったか(裏覚えだ)の40%ほどが「太陽は地球の周りをまわっている」と思っているという結果がでたそうな。面白いのが、これを学力低下! と嘆くヒトと、自己中心的! と嘆くヒトがいたってことだ。学力低下はさておき、小学生ぐらいの子どもは、ほとんど自己中心的じゃないか? それが人生の荒波(?)で、「嗚呼、ぼくはちっぽけな存在なんだ!」と悟るようになってくる(いつも穏やかな海にいたヒトや人生の荒波をヒョイッと乗り越えちゃったヒトは、「オレって偉大?」といつまでも自己中心的であったりするが)。
 この自分が中心という感覚は、「自分はぜったい不幸にならない」というわけのわからぬ自信に支えられていたりする。自業自得と他人を責められるヒトは、「自分はそんなことしない」という自信があるからだろう。そりゃあ、イラクにはいかないだろう。だけど、自分が信じ、情熱を傾けたものに対して向かうときはどうだろう。多少のリスク、多少の迷惑は省みずに邁進してしまわないだろうか。その過程で、多大な迷惑をかけるようなことになり、「自業自得!」と非難されても「その通りです。でも、やらずにはいられなかった」と思うのではなかろうか。
 そんな情熱を傾けられるものなんて、どこにもない? ……じゃ、イラク行ってみたらどないでしょう? 報道にないような現実の姿を見れば、きっと、三人の気持ちがわかるんじゃないかな(行かなくても、フツー、わかれよ)。

投稿者 かめちゃん : April 13, 2004 06:17 PM

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