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カメちゃんのお出かけ帳

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かめちゃんのBlog

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2004年04月29日

ある休日のバスの風景

 バスの中。なんだか、今日は客層が違う……と思いきや、世の中、ゴールデンウィークなのである。
 ターミナル駅へと向かう市営バスの中、いつもなら幼子を連れた若い主婦や、買い物に向かう年配の女性たちが主役となるのだが、今日は違う。お・じ・さ・んが目立つのだ。
 なんだろう。ゴールデンウィークなのに、家族サービスをするどころか「どこかで遊んできてちょうだい!」と家をおんだされたお父さんたちだろうか。手ぶらでサンダルをひっかけて、文庫本を読んでいたり、ぼーっとしていたり……。
 そんな中、目の前に立った40代と思われるひげズラのおじさんは、いきなり紫色の携帯電話を取り出すと、カチャカチャやりだした。メールを打っているというよりは、ゲームにいそしんでいるような手さばきだ。で、その紫色の携帯には、なんとキティちゃんのストラップがぶらさがっている。
「え? キティちゃん?」
 ひげズラのおじさんとキティちゃん……。あわない。なんでこの顔でキティちゃん……。いや、ヒトの趣味にケチをつけちゃいけない。そんなこと言ったら、ぼくのストラップのおじゃる丸だって(もらいものだぃ)……と、そんなことを考えていたら、いきなりピーヒャラピーヒャラと誰かの携帯電話がでかい音で鳴り出した。
「まったく! マナーモードにしておけよ。どうせ若い連中が……」と思いきや、その電話をとったのは、シルバーシートに座っていた80代と思われるおばあちゃんだったのだ。そしてこれまたでかい声で「いま、バスの中だよ! 10分後にかけ直してしておくれ!」と叫んだのだ。
 いや、びっくり。今は本当に小学生からお年寄りまで、国民総携帯時代のようである。
 以前、別のバスの中で、ちょっと携帯を鳴らした若い女の子に「バスの中だぞ! 運転主さんに失礼だろ!」と、注意というよりイヤミを言っていたオヤジさんを見たことがあるが、もし、そのオヤジさんがこのバスに乗り合わせていたら、このおばあちゃんにも同じことを言えただろうか?
 そういえば昔、まだ時代はポケベルだった頃、電車の中でいきなり電話が鳴り、それに出た若い営業マン風の男が車内に向かって大声でこう言ったのを思い出す。
「すみません! これから電話に出ます。ご迷惑をおかけします!」
 なんか、あまりにさわやかだったもので、「どーぞ、どーぞ」ってな雰囲気だった。まだ車内の携帯はルール違反という認識がなかった頃ではあるが、ちゃんと断ってくれれば、イヤな思いはしないものである。
 スペインのバスの中では、やたらと話しかけてくるヒトがいた。歌を歌い出す連中までいた。だけど、やっぱりイヤな思いはしなかった。それは乗り合わせただけの見ず知らずの他人に対し、他人様には関わらないと無関心でいるか、それとも、せっかく乗り合わせたバスの中のひとときの仲間ととるかの違いのような気がする。
 携帯電話だけじゃない。幼子を連れた若いお母さんは、赤ちゃんが泣いていても、子どもが大声でしゃべっていても平気でいる。バスに乗り合わせた人々も「しかたがないこと」と思っているのだろうが、けっこう、イライラするものである。そのイライラは子どもの声にというよりは、なんで平気でいられるのか、その母親に対してだったりするのだ。
 ただひとこと、「子どもがうるさくてご迷惑かけます」と車内の他者たちに断ってくれれば「どーぞ、どーぞ、大変ですねぇ」という気持ちになると思うのに。
 ゴールデンウィーク初日のバスの中。おじさんたちはどこへ向かうんだろう。誰もが黙ったまま、自分の行く先以外は関心がないようである。

投稿者 かめちゃん : April 29, 2004 06:46 PM

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