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かめちゃんのBlog

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2004年07月01日

外来語の言い換え

 まだ、インターネット閲覧ソフト=WEBブラウザの主流が『Netscape』だった頃、非主流の『Internet Explorer』のメニューを見て「<ブックマーク>が<お気に入り>? ヘ~ンなの!」と、鼻でせせら笑ったものである。
 が、いまはなんの違和感もなく、「お気に入り」という項目をクリックしては(お気に入りというわけでもなくただ必要だから!)ブックマークし続けている。慣れてしまえば言葉の違和感は消えてしまうものなんだろう。
 国立国語研究所が、外来語を日本語に言い換える作業を続けている。で、先日その第3回目の中間報告が出て、ちょっと話題になった。
 たとえば、「ドメスティックバイオレンス」。言い換えは「配偶者間暴力」。だけど配偶者に限らず恋人から受ける暴力もこれにあたるわけで、「配偶者」と限定しちゃっていいんだろうか? という懸念が残る。あと、いまさら? と思うのが「ステレオタイプ」。この言い換えが「紋切り型」……世代にもよるだろうが、言い換えたほうがわかりにくい。
 ある番組のゲストが、「税金つかってこんな研究してなんになる」というようなことを言っていたけど、まあいいんじゃないかと思うのだ。もし、明治時代、怒涛のごとく入り込んできた西洋文化を「面倒だ!」とばかりに、表音表記=カタカナで片付けていたら、いまの日本語はかなり風変わりなものになっていたに違いない。漢字は極度に減り、英語ともまた意味のズレた、おかしなカタカナ語がはびこる世界になっていたかも知れない(「海外で<ホームページ>とは言わないでくださいね。<WEB(ウェブ>)と言ってくださいね。通じませんから」みたいな)。)
 明治時代の辞書『言海』(いいタイトルだよね)に、モルモットは3つの項目で載っている。「モルモット」「まるもっと」「天竺鼠」。一番詳しい意味が載っている項目は「天竺鼠」の項。いま手元にある現代の国語辞典(不思議な例題の多い『新明解国語辞典』!)でひくとモルモットしか残っていない(「天竺」の用例にかろうじて入ってはいる)。なのに、モルモットの項目の解説には「天竺鼠の俗称」とある。「ほんとうは<天竺鼠>と呼んで欲しいけど、世間一般、モルモットで定着しちゃったな」という編集者のぼやきが聞こえてきそうだ(妄想かもしれないが)。
 パソコンがようやく一般に広がり始めた頃、いまは昔のPC DOSのインストール時に表記される言葉は、「インストールを開始しました」ではなく「ただいま導入中です」だった。「メインメモリ」は「主記憶」。外来語だらけのパソコン業界で、なんとか日本語にしようとIBMはがんばったのである(が、やっぱり定着しなかった)。
 ま、無駄な努力と言われようが、外来語の言い換え作業は、日本人が日本語を考えるいい機会を与えているのではないだろうか。税金の無駄遣い……とは言わず、暖かく見守りたいと思うのである。

投稿者 かめちゃん : July 1, 2004 01:25 AM

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