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かめちゃんのBlog

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2004年07月16日

消えていく本屋さん

   その本がなんだったのかは覚えていないのだが、真夜中の仕事場で、とつぜん上司が叫んだ。
「あーーっ! やばいな、資料がないよ。誰か、本屋に買いに行ってちょ」(注:ホントにこういうしゃべり方をするヒト)。
 0時を過ぎているのになに言ってるの、このおじさん……と思ったのだが、その部のヒトタチは慣れっこのようだった。で、なぜか夜食がてら(その上司も加えて!)数人でタクシーに乗り込み、資料を買いにいくことになった。まだバブリーな時代である。
 向かった本屋は六本木にある青山ブックセンターだ。24時間営業、しかも、デザインやアート系の洋書が多い。言うなれば、品揃えが個性的で、一般書店においてない本も多く、観ているだけで何時間も時間をつぶせる場所だった。真夜中にくりだしたご一行も、目当ての資料(パソコン系のフツーの雑誌だったと思うが)はそっちのけで、なぜかみんな好き勝手な本を観ていた(それで食事して戻って仕事していたのだから、あの頃はタフだったな)。
 その「開いててよかった!」の青山ブックセンターが、なんと倒産してしまった。真夜中に本を買いに行かされる職場から脱出したあとも、自由が丘にある青山ブックセンターの支店には足繁く通ったものだ。そこは輸入ものの絵本が豊富で、よく立ち読みした(ごめんなさい)。その昔(大昔!)、自由が丘には『アリスの部屋』という絵本・童話の専門店があったのだが、そこもすぐにつぶれてしまった。客はそこそこはいっていたのに、やはり立ち読み客ばかりだったのだろう(そこにトールキンの『指輪物語』が山積みされていたんだよね。いまなら売れたのに……)。
 青山ブックセンターは、店の雰囲気に浸るだけでもよかった。アイディアが浮かばないときは、陳列された本の表紙をみていくだけでヒントが得られた。3回に1回は衝動買いで買っていたけれど、「本を買いに行く」というよりは、「眺めに行く」「雰囲気に浸りに行く」という場所だったかも知れない。
 いま、あらかじめ買おうと思っている本は、インターネットで購入することが多くなり、本屋にわざわざ足を運ぶのは、やはり「眺めに行く」ときである。でも、めずらしい本がおいてある書店は少なく、「雰囲気に浸りたい」と思える本屋はほとんどない(図書館のほうがよっぽど……)。
 どこへ行っても規模が違うだけで、置いてある本は同じようなものばかり。まあ、神保町にいくと、まだまだ個性的な本屋が並んでいる(全集ばかり集めた本屋や中国書籍の豊富な本屋など)けれど、遠すぎる!
 町を見渡せば、個性が消えたのは、本屋だけじゃない。同じコンビニ、同じスーパー、同じコーヒーショップ。野球も合併、銀行も合併、村も町も合併……。
 それがいいのか悪いのかはわからないけれど、多様なものが消えていくことは、寂しいことですな。

投稿者 かめちゃん : July 16, 2004 10:42 AM

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