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かめちゃんのBlog

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2004年08月21日

読書の季節 『八つ墓村』の巻

  山村のおじいさま、おばあさま。こんなイメージをずーっと持たれたままで、よろしいんですかっ!
 ……と問いたくなるほど、過疎の村に漂う陰鬱な情景が目にこびりついてしまった。いまさらながらの横溝正史の世界である。
 1970年代から次々に映画化され、誰もがタイトルを聞いただけで「ああ、金田一ね」とシリーズの探偵名が口に出るほど、メジャーなミステリー作家である。
 が、いままで映画どころか、小説も読んだことがなかった。オカルトもミステリーも嫌いじゃないのだが、どうも横溝正史には手が伸びなかった。「だって、『金田一少年の事件簿』より『名探偵コナン』派だも~ん!」ってわけじゃなく(いや、わけでもあるか)、ただ、あまりにメジャーすぎて、ストーリーをある程度、聞き知っていたため、あえて読むほどでもないと思っていたのだ。
 でも、読んだ。『八つ墓村』。秋のスペシャルドラマでやるらしいのだ。それに沖田(もとい)藤原竜也氏が出るっていうので、いちおう、チェックしたわけ。
 で……なんだ、すっごいおもしろいではないか! 聞き知っていたのと内容違うじゃないか~っ! (映画のせいだな)。なんというか、現代ミステリーの原点、ここにあり! ですな。
 犯人探しは(以後書かれたミステリーの主流パターンなので)すぐにわかってしまっておもしろくないのだが、でもこれ、オカルトチックでミステリー仕立ての冒険アドベンチャーとしても読めるのである。
 なんといっても、鍾乳洞でのお宝探しがワクワクもの。大判小判がザクザクである。主人公たちは「祟り」なんて信じてないようだし、骸骨見ても怖がらないで、毎夜、秘密の鍾乳洞へと忍び込む。しかも、(この作品では)肝心の金田一探偵はちょこっとしか出てこないせいか、犯人探しがあまり表立ってこない。
 いやぁ~、こんなお話でしたか。一族の因縁だの、霊だの祟りだのに絡めた殺人事件を、おどろおどろしく描いただけかと思っていたけど、やっぱり、原作読まなきゃだめですな。現実から異空間へと引き離されたような村の異様な空気にしても、時間をかけて活字を追わなければ感じ取れないだろう。
 本を読んだら映画やドラマを見なくてもいいや……って気になってしまうのは、たぶん、読みとったイメージが、壊されるのがイヤだからだろう(でも観るんだな)。
 さて、次はなにを読もうかな~。しばらく、ミステリー三昧になりそうである。あ、でも……山村のイメージが、これで、ますます陰鬱なものに固定されてしまいそうだ。山村のおじいさま、おばあさま、すまないの。

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投稿者 かめちゃん : August 21, 2004 11:43 AM

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