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2004年09月06日

NHKスペシャル「子どもが見えない」?

  マザーグースのハンプティダンプティの歌を知ったのはいつだったか? 昔好きだったマンガ『はみだしっ子』に引用されていたんだっけか? それとも『鏡の国のアリス』だったか? まあ、とにかく、NHKスペシャル「子どもが見えない」を観ていて、ふとその歌を思い出したのだ。

Humpty Dumpty sat on a wall
(ハンプティ・ダンプティ塀の上)
Humpty Dumpty had a great fall
(ハンプティ・ダンプティ落っこちた)
All the king's horses and all the king's men
(王様の馬も家来もだれもかも)
couldn't put Humpty Dumpty together again
(元にもどせはしなかった)

 ハンプティ・ダンプティは卵である。今の時代なら「どんな高い塀から落っことしても割れないんです!」というクッションはあるけれど、常識的には、卵は落ちたら割れる。で、今の時代なら「ほーら、元通り!」とビデオを巻き戻して見せればそれっぽく見えるけれど、これまた現実的には、一度割れた卵を元に戻すことなどできやしない。まあ「こぼれたミルクは元に戻らん」というのと同じ意味の歌だ。
 NHKスペシャルでは、ある小学校のクラスで「死」についての学習風景を取材していた。33名の生徒のうち、「ヒトは死んでも生き返る」と答えた生徒は28名。なぜそう思うのか? スタジオにきていたそのクラスの先生は「テレビで観た」という答えが多かったと解説した。子どもたちがいちばん影響を受けているのは、メディアということだろうか?
 CMもテレビも映画も、映像トリックでなんでも表現できる時代である。それはそれで「ひとつの表現」としてはいいのだが、子どもなら、確かに映像の世界と現実の世界がごっちゃになってしまうこともあるだろう。霊の存在を肯定する番組や、死んだヒトが生まれ変わって活躍するアニメやドラマを観ていれば、「死んだヒトは生き返ることもある」と信じても不思議じゃない。
 そのクラスの生徒たちへの問いは、佐世保で起きた同級生殺人事件を受けたものだ。この「死についての学習」を行った先生は、加害者の少女が、被害者の少女に「会ってあやまりたい」と言ったことで、「ひょっとして、死んだ少女とまた会えると信じてる?」という疑問を抱いたんだそうな。で、生徒たちに「死」についての考えを聞いてみたくなったという。で、その結果、クラスの80%以上の子どもたちが、「死んだヒトは生き返る」「死んだヒトにはまた会える」と信じていたという結果になった。
 でも、それと殺人に至る経緯とはまた別の問題だろう。だって、そう信じているのは、いまどきの子どもたちだけ? とは思えないからだ。
 自分の子どもの頃、果たして「ヒトはハンプティダンプティと同じく、死んだら元には戻らないんだよ」と理解していただろうか? してない。ヒトは動物や物質とは別で、生まれ変わりがあるんだと信じていたのである。小学校3年生の頃は、自分は紫式部の生まれ変わりだと思っていた(伝記読んだ直後)。日本人は日本人にしか生まれ変われないとも思っていた(なぜだ?)
 いったい、いつまでそんな風に思っていたんだろう? たぶん、中学2年頃までだ。
 思春期に突入して、「ここはどこ? 私はだれ? この世界はいったいなに? こんなわけわかんないところで私はいったいなにしてんのーーーっ?! ……って考えてる私ってなに?」とあれこれ考えだしたとき、どうやらヒトだけが特別ってわけじゃないんだな、とわかってきた。生まれ変わりという概念は徐々に崩壊し「不死の夢よ希望よさようなら~」となったのである。
 みんなそうやって、大人になってきたんじゃないのだろうか? 「子どもが見えないって、自分の子ども時代を思い出せばいいだけじゃん?」と番組を観ながら感想を述べたら、その横で、「それが思い出せないんだよ」とculi。どうやら、誰も元に戻せないものに「記憶」も入っている?
 なるほど、記憶は常に更新されている……って考えもあるし、そもそも、思春期で考えていたことのほとんどは、いまだ解決してないではないか。大人だからって、「死」とは「世界」とは……なんてエラソウなことは言えやしない。
 ってことで、このスペシャルの後は「大人が見えない」ってのもやってくださいまし>NHK
 

投稿者 かめちゃん : September 6, 2004 12:02 PM

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