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2004年09月13日

『新選組!』がつまらな~い

  ある知り合いの男が言った。
「人生の目的? かっこよく生きることよ」
 その男の普段の生活態度は、どうみても「かっこいい」とは思えなかったし、彼が「かっこいい!」と陶酔しているタレントも「どこが?」と首をかしげてしまうようなタイプだった。まあ、それはひとそれぞれ。「他人がどう思おうと、自分が納得できるかっこよさを求めて生きてくださ~い」である。
 現実の人生はさておき、創作の人生=ドラマというのは、少なくともその世界観に同調できなければつまらない。設定は、誰がみても「かっこいい!」というヒーローを描いても、誰がみてもかっこわるいという人生を描いてもかまわないのだが、「そういうのもありだよな」と納得できるものでなければついていけない。
 第一回から欠かさず観ている大河ドラマ『新選組!』が、最近つまらなくなってきた。主人公側に魅力がないのだ。彼らは幕府に最後まで忠誠を誓い殉じた敗者だが、やたらとヒトを斬りまくり、無益な内部闘争にあけくれた、時代の読めない愚かな集団というイメージがあった。しかし、彼らを主人公にするならば、きっと違うイメージが生まれるんだろうと期待していたし、脚本家の三谷氏だってそう言っていた。
 が、どうだろう。「やっぱり、坂本龍馬が一番だな」という描き方になっているではないか。龍馬や長州、薩摩ら倒幕側が知的な大人集団であれば、新選組はあまりに頭が悪すぎて肩入れできない。従来のイメージ通りである。
 どうも作り手側が、(現代人なんだから仕方ないけれど)倒幕側の考えに同調しちゃってる感じがしてならない。「近藤より龍馬が好きでしょ?」と確信できる。新選組を主人公にするなら、観る側に「もしかしたら、幕府は残しておいたほうが日本のためになったかも知れない」という幻想を抱かせて欲しいのに、「これじゃあ、滅びても仕方なかったな」という現代人として安心できる作りに落ち着いてしまった。
 明治時代に訪れた海外の旅行家の手記に「この日本の美しさも、いずれ我々の世界と同じような、つまらないものになってしまうのだろう」というようなことが書かれていた。変わらなければならない時代に、変わらないことを選んだ側にも、現代人に同調できる正義があったはずである。それがうまく描ききれていないのだ。
 どんなヒトでも「かっこいい」と思う生き方があるわけで、それはひとそれぞれだし、実行できるかできないかもひとによる。たった1本の野の花を守るために命をかけることがかっこいいと思うヒトもいれば、そんなものに固執するやつはかっこわるいと思うヒトもいるだろう。ドラマのおもしろさは、そんなものに固執するやつはかっこわるいというヒトビトに「それもまた、かっこいいかもな」という不思議な感覚を与えてくれるところにあるような気がするのだ。
 今後、どう展開していくかはわからないけれど、いまの『新選組!』の主人公は、あきらかに坂本龍馬だ。いまも人気の高い彼に「ちくしょー、余計なことしやがって」という感情を抱かせることは難しいのかも知れないが、新選組を題材にしたならば、やってほしかったな。

投稿者 かめちゃん : September 13, 2004 12:09 PM

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