MENU
カメちゃんのお出かけ帳

チームマイナス6パーセント

かめちゃんのBlog

« さらば、親知らず | メイン | おとなりの事情 »

2004年09月23日

印象づけ

 いや……鎮痛剤というのは効きますな。
 昨日、歯を抜いた後、麻酔が切れて恐ろしく痛みだしたのだが、もらった鎮痛剤を飲んだら、あら不思議……痛みは穏やかになった。この先、ヒトは痛みというものを知らずに生きていける時代がくるんじゃないだろうか? なんて楽観的に思ってしまうが、それはそれで怖いことになりそうだ。
 さて、痛みがおさまったので、予定通り、友人の音楽会のリハーサルの手伝いに行ってきた。当然、開口一番「歯、大丈夫?」って声がかかる。
「大丈夫、大丈夫!」と答えつつ、頭の中には目玉だらけのショウジョウバエが浮かんだ。
 そうなのだ。昨日から、歯を抜いたことを思い出す度、ショウジョウバエがやってくる。なぜか……。待合室で読んでいた本のせいである。
 昨日、歯を抜く恐怖を忘れるために、待ち時間、本を読んでいた。『さよならダーウィニズム』(講談社選書メチエ/池田清彦著)である。「さよなら」ってことは、「いまの生物学ではダーウィニズムはもう古い!」ってことなんだろう……ってことで買ってみた本である。まだ、読みかけなので全貌はわからないが、一般人向けに書いてあるため、非常に読みやすい。
 で、待合室で、「次、呼ばれるかな、次、呼ばれるかな……」とガクガクしている間中、目だけは本を追っていた。いくら読みやすいといえども、気持ちは「ガクガク」していたので、ちっとも頭に入ってこない。何度も同じ行を読んでしまう。
「ショウジョウバエの目をつくる遺伝子と哺乳類の目をつくる遺伝子は驚くなかれ、比べてみると同じである!」
 ショウジョウバエの目は複眼で、人間の目はレンズ目。ぜんぜん違うのに……である。どちらかと言えば、人間の目はタコやイカの目に似ているのに、タコやイカの目をつくる遺伝子は別ものらしい。
 で、こんな実験をしている。
 ショウジョウバエに、マウスの目をつくる遺伝子を組み込んでみると、あら不思議、ショウジョウバエの足や触覚にも目ができてしまう。しかも、マウスの目ではなく、複眼のショウジョウバエの目である。マウスの目を作る遺伝子はショウジョウバエの目を作ることができるのだ。
 どうやらショウジョウバエは、このように強制的に発生させれば、4つでも5つでも目ができちゃうんだそうだ。が、哺乳類には、それができない。目はどうあっても二つしか作れないんだそうな。ってことは、額の上や、頭の後ろにも目がある三つ目小僧や妖怪は、いないのである(妖怪が哺乳類ならばの話)。
 そんな記述を「ガクガク」しながら、何度も読んでいた。頭の中にはいってきているわけじゃない。目で追っているだけ。だが、なぜか条件反射になるように、脳にインプットされてしまったようなのである。
「歯、大丈夫?」
「ショウジョウバエ?」
 恐怖で緊張しているときにインプットされたものは、強く心に残ってしまうものらしい。いや、目で追っていただけ……とはいえ、目が4つも5つもあるショウジョウバエが印象的すぎたのかも知れない。
 どちらにしろ、「親知らず」=「ショウジョウバエ」の図式は、なかなか消えそうにない。 

さよならダーウィニズム―構造主義進化論講義
池田 清彦

講談社 1997-12
売り上げランキング : 78,833
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

投稿者 かめちゃん : September 23, 2004 12:43 PM

コメント


コメント用ボックス

コメントをお寄せくださる際は、お名前(必須)、メールアドレス(必須)、URLをご記入ください。




保存しますか?