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かめちゃんのBlog

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2004年09月25日

「夢」破れて山河あり?

   あ~、まだ歯を抜いたところが痛む。昨日、先生から「化膿してないから大丈夫!」とは言われたけれど、痛いものは痛い。いつまで続くかなぁ……この痛み。
 さて、今日はテレビの話。しかも、マイナーなハイビジョンTV。なんでこんなに地味な番組ばっかりなんだろう……と思うほど地味な番組が多いのだが、木曜日の夜、たまたま観たハイビジョン特集「天山蜜に挑む~蜂客6000キロの旅」は、なかなか面白かった。やっぱり、地味だけど。
 所は中国。蜂客(ほうか)と呼ばれる養蜂家が、一攫千金をめざし、天山山脈まで旅する話だ。天山には、さまざまな薬草の花々が咲き乱れており、そこで採れる蜜は、身体にも良く美味で、最高級品とされている。ちなみに日本でも売っているかとWEBで調べてみたが、残念ながら売ってない。中華街に行けばあるかなぁ……。
 それはそうと、そのドキュメンタリーの主人公は、東南の浙江省でひっそり養蜂稼業をしている一家族だ。その父親が、息子とふたりで、そこから6000キロも離れた天山をめざし、蜂箱ごと大移動することになったのだ。
 中国はどでかい領土を持っているが、その形はくちばしのない鶏に似ている。彼らの住む浙江省はちょうど鶏の胸のあたりにあたる。めざす天山は、鶏の尾の上のほうにあたる。胸から尾の上まで、汽車やトラックを乗り継ぎながら移動するのだ。トランクひとつだけでも重たくてうんざりするのに、生きた蜂がブンブンしているいくつもの蜂箱と、テントや生活雑貨を抱えての大移動。考えただけでもげっそりする。
 最初は意気揚々としていた親子も、汽車のトラブルや身勝手なトラック運転手にふりまわされて、どんどん蜂が死んでいく現実に為す術もない。田舎の気弱なお父さんとそんなお父さんに反発しながらも、自分一人では何もできない息子。その親子の葛藤は、観ていて痛々しい。
「なんでこんなに不器用なんだろう」
 ドキュメンタリーを観て、こんなにイライラするのもめずらしい。とにかく天山に行けば、金になる天山蜜がとれる。その夢を実行しようという心意気は買うけれど、この親子、あまりに無計画なのだ。トラックの運転手に、炎天下の花もない砂漠で休憩されても、文句ひとつ言わない。そのせいで、蜂はどんどん死んでいく。それを「仕方がない」とあきらめる。う~イライラする。
 結局、天山に着く前に、弱った蜂を元気にするため、途中の草原で1ヶ月も留まることになった。天山には、すでに全国からやってきた蜂客が陣をはって、蜜を収穫し始めている頃なのに。
「この親子、失敗するな」
 番組途中でもうがっかり。夢だけ追っても成功などしない。番組では、天山ですでに成功している蜂客たちの様子も報道していたが、その親子との決定的な違いは、商売にかける真剣さであろう。本気で商売に向き合っていたら、蜂が死んでいく際「辛いけど仕方ない」なんて、黙ってみているなんてできないだろう。金を多く積んででも先を急がせるなり、水のあるところまで運んでもらうなり、方法はいくらでもあるはずだ。だけど、この親子、そんな交渉ひとつせず、いいなりになるだけ。
 とはいえ、彼らは1ヶ月遅れたものの、天山に入ることができた。しかし、雨天が続き、なかなか収穫できない。となりの蜂客に「多少の雨なら採らなきゃだめ」と教えられ、ようやく5日目から収穫し始める。それから1ヶ月。売るだけの分量はとれた。が、今度は買い手がつかない。バイヤーは、1件1件、トラックで買付に来るのだが、誰にも買ってもらえないのだ。
「もっと分量があれば、売れたはずだ」という父親だが、番組のディレクターがバイヤーに聞いた理由では「旅の途中の蜜が入っているので純度が低い」というものだった。なんで買ってもらえないのか、ちゃんと聞かなきゃだめだろ~。
 結局、この親子は故郷に帰る金もなく、長年育て上げた蜂とその蜂箱を売ることになる。一攫千金どころか、失業である。
「ディレクターさん、あなたが蜂蜜買ってあげてよ」なんてちょっと思った。純度は低くても、天山蜜食べてみたいではないか。きっと、この番組をみた視聴者なら買ってくれるぞ! とりあえず、2パックは買うぞ。ディレクターが買うのがムリなら、日本の輸入業者を紹介してあげて。楽天のオンラインショップでもいいぞ……。
 だが、この父親、あんまりめげてない。
「また安い蜂箱買って、一から出直しますよ」と、まだ蜂客を続けるつもりでいる。中国は社会主義国。やり直しはいくらでも効くってことだろうか? それとも、ただ、このお父さんが楽観的なだけだろうか。まあ、がんばってほしいものだ。ディレクターも、この親子を引き続き取材してほしいなぁ……地味だけど。
 さて、番組は、青々とした天山山脈の麓に広がる美しい草原の花々を背景に、こういって結んで終わった。
「この夏、天山に入った蜂客は、1000件を超えた」
 そのうち、成功したのはほんの一握りの蜂客だけ。でも、失敗した多くの蜂客たちもまた、挑戦し続けるんだろうな。美しい草原の花々がある限り……って地球は温暖化に向かってますけど。

投稿者 かめちゃん : September 25, 2004 12:46 PM

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