MENU
カメちゃんのお出かけ帳

チームマイナス6パーセント

かめちゃんのBlog

« 懐かしの歌 | メイン | お休み »

2005年01月30日

シロクマの危機

 2日ほど前、NHKの『にんげんドキュメント』で日本初のホッキョクグマの人工飼育に成功した話をやっていた。世界でも3頭目というから、非常に難しい挑戦だったのだろう。この番組、別に観るつもりはなかったのだが、なにしろ、その赤ちゃんシロクマがめちゃくちゃかわいくて目が離せなかった。まるで動くぬいぐるみ。世界最大の肉食動物が、なんでこんなに愛らしいのだ!
 さて、そのシロクマに関する危惧すべき記事が、毎日新聞に載っていた。「WWF(世界自然保護基金)が地球温暖化が急速に進んだ場合、20年以内にホッキョクグマ(シロクマ)やアザラシの仲間など北極の多くの生物が絶滅する危険性があるとの研究結果を発表した」というのである。
 絶滅! あのシロクマが!
 つい最近、温暖化に関する別の記事で「分散コンピュータのシミュレーションによれば、最悪のシナリオ(大気中の二酸化炭素濃度が産業革命前の2倍に設定)では、最大11度上昇する可能性がある」というのを読んだばかりだったので、これは楽観視できない話だと思えた。
 さっそく、WWFジャパンのサイトで確認してみたら、どうも絶滅への道は、温暖化だけの問題ではないようである。もちろん、温暖化による影響もすでに出ているとの報告もあった。氷が解け出す時期が早まった→狩りができる期間が減った→獲物を十分捕らえられず、栄養不足→子どもの生存率が50%を切った。
 が、それだけではない。メスのホッキョクグマのうち、約1.5%に生殖器の奇形が確認されたというのだ。この原因は、POPs(ダイオキシンや農薬などの残留性有機汚染物質)である。なぜ北極に? と思ったのだが、大気中に拡散したPOPsは気流にのって、極地(北極、南極)に運ばれていくそうな。おまけに、海水に溶け込んだPOPsは、プランクトンの体内へ入り、食物連鎖で→魚→哺乳類の体内へとおさまる。それは食物連鎖の上にいけばいくほど濃縮され、蓄積してしまうのだ。POPsは、一度取り込まれたら最後、分解も代謝もされることはなく、子どもにまで影響を及ぼしてしまうのである。
 調査によれば、シロクマの血液中から高濃度の有害物質が検出されたそうである。これに汚染された母乳を飲んだ子どもは免疫力が落ち、伝染病にかかりやすくなっているとか。あのかわいい赤ちゃんシロクマが~っ! と思うと、悲しくなってくる。
 が、考えてみれば、クマゴトではない。食物連鎖の頂点に立つのは、世界最大の肉食動物だけでなく、何でも食べちゃうヒトもそうである。WWFのサイトでは、特に北極圏に住むイヌイットの健康が心配されるとあった。
 ストックホルム条約(日本を含む76カ国が締結)では、12種類のPOPsの生産と使用を禁止し、これ以上の汚染を防ぐ努力をしようとしている。これに加え、京都議定書で温室効果ガスの排出を減らす努力もすれば、ヒトビトの健康を守り、シロクマの絶滅を回避できるだろうか。どうも目標は定めても、絵に描いた餅になってしまいそうな気がしないでもない。
 あのかわいい赤ちゃんシロクマを、誰も殺したいとは思わないだろう。だけど、現状では、間接的に殺しているも当然なのだ。そのことを、いつも肝に命じておかねばなるまいなぁ。

投稿者 かめちゃん : January 30, 2005 02:49 PM

コメント


コメント用ボックス

コメントをお寄せくださる際は、お名前(必須)、メールアドレス(必須)、URLをご記入ください。




保存しますか?