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2005年07月29日

DVD鑑賞『この世の外へ クラブ進駐軍』

2005-07-29.gif 社会の価値観というものは常に変化するものだ。いまでは歌謡界(って今は言わないか)やらジャズやら映画やらは「文化」として、しっかり地位を得ているけれど、昭和初期から戦後しばらく、これらのものは、若者には支持されていても、社会的(世間的)には、「低俗なもの」だったようである。そうだとすれば、戦後、進駐軍(しかも憎き敵国だったアメリカ)に出入りしていたジャズマンたちというのは、世間からみれば、どのように映っていたのだろうか。
 昨日、『この世の外へ クラブ進駐軍』という映画をDVDで観た。制作は2003年、監督は阪本順治(『亡国のイージス』の監督!)で、主演は萩原聖人、オダギリジョー(オダジョーはやっぱりかっこよい)、MITCH、松岡俊介、 村上淳。ストーリーは、ひとことでいえば、戦後、進駐軍のクラブなどで演奏するジャズマンたちの生き様だ。混乱の時代、主演のジャズマンたちだけでなく、駐屯地のアメリカ兵にもスポットをあてた群像劇。そのため、ひとりひとりのエピソードが少々、散漫した感じがしたものの、この世の「外」ではなく、「中」で生きていかなければならない人々のリアリティは、うまく描かれていたような気がする。
「この状況を変えなければならない」ではなく「この状況をどう生きていこうか」が人々の課題であり、けっきょく、自分がやれることをやっていくしかない。どんな苦しい時代に堕ちても、その状況を受け入れて生きていくしかないのである。
 とにかく、この映画では、時代や自分の置かれた立場に抗うものがいない。やれることを見つけてやっていく。たぶん、どの時代であれ、これが現実なのだろう。
 現代でいえば、たとえ理不尽な増税を課せられても、アスベストの被害にあっても、多くの人は、憤りながらも、置かれた状況を受け入れ「どう生きていくか」を模索することだろう。そして時代の空気の中で抗うことなく生きた人々の軌跡は、次第に次の時代の空気を変えていく。
 映画のクレジットで流れた老いたジャズマンたち(本物のジャズマンたち)の映像は、戦後をあるがままに生きてきた彼らの軌跡が、ジャズという文化を社会に認知させ、地位を向上させたのだという証のように思えた。

投稿者 かめちゃん : July 29, 2005 11:22 AM

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