MENU
カメちゃんのお出かけ帳

チームマイナス6パーセント

かめちゃんのBlog

« 突然の豪雨 | メイン | 継信が死んじゃった~ »

2005年08月14日

『ぐれる!』

2005-08-14.gif テレビの情報番組を観ると、どこもかしこも選挙一色。なのに、争点であるはずの「郵政民営化のどこがよくてどこがまずかったのか?」についての議論はなにもない。これじゃあ、いつものごとくイメージ戦にしかなりませんな……と、グレそうになったときに、いい番組を見つけた。郵政民営化がよくわからん! という方には、ぜったいオススメ。インターネットのニュースサイト「ビデオニュースドットコム」(ゲスト:荒井広幸氏)である。ちょっと長いのだが、ものすごくよくわかった。 
「荒井広幸? 抵抗勢力の急先鋒じゃん」と毛嫌いすることなかれ。非常に理路整然とした主張で、民営化推進論者も聞く価値あり。そして彼の主張に反論できるものなら、してもらいたいものだ。ちなみに無料配信中なので、どなたでも視聴OKです。
 とはいえ、いくらあがいても、この選挙の結果は、もう決まっているだろう。それによって、ますます住みにくい世の中になりそうな予感もしている。郵政の後は憲法に着手しようとするだろうし、今回と同じ戦法をとれば、反論者は力で排除され、あれよあれよという間に改憲ですな。……ってことでニュースなんてもう観ない。『ぐれる!』を読んでグレることにした。
 どうにもならないことでイライラするときは、中島義道氏の本を読みたくなる。永井均氏とならんで大好きな現役哲学者だ。とはいえ、万人にオススメできる本ではないかも知れない。あまりに正直に書きすぎているので、嫌悪感や怒りを抱く人もいるだろうからだ。書評は真っ二つにわかれるので面白いけど。
 で、2,3時間で一気に読めそうな新潮新書『ぐれる!』を買って読んだ。
 さて、イライラは……ま、おさまったかな(繰り返しますが、ますますイライラする方もいると思います)。
 ちなみに、彼がいう「ぐれる理由」は下記の通り(第4章より)。
1.もうじき、どうせ死んでしまうこと
2.ひとは不平等に生まれついていること
3.人生は偶然に翻弄されること
4.それにもかかわらず「明るい顔」をすることが要求されること
5.犯罪をなして社会から葬り去られるだけの勇気はないこと
 1の「もうじき」というスパンは一寸先から寿命までと、実は長い。彼の尺度は、人類史レベルで見ての「もうじき」なのだ。
 2,3,4には共感する(5は犯罪的なことがきらいだから、そもそもやろうと思わない)。なかでも4の「明るさ」を求められることには、昔から不思議だった。
 子どもの頃、『一年生になったら』という歌の「ともだち100人できるかな」という歌詞に反感を覚えた。ともだちが100人もできるわけがないし、ともだちは多ければ多いほうがいいなんてのも嘘だ。AさんはBさんとともだちだけど、Cさんの前ではBさんの悪口をさんざん言っている。ともだちなんてほとんどそんなもの。たったひとりでも信頼できる子がいればいいじゃん……と思ったからだ。なのに、大人は「ともだちをいっぱいつくりなさい」といい、ともだちが少ないと「暗い子」と心配する。「ともだちがいっぱいいる」=「明るいいい子」なのだ。どうしてそう思うのだろう(いま大人だけど、やっぱりわからん)。
 また、「成果」=「本人の努力、あるいは才能」などと思い込んでいたが、現実は違った。偶然やら、条件やら、環境やら、さまざまな要因があり、すべては網の目のように絡んだ関係=「つながり」から生まれるものだ。それでも成果を挙げた「個人」が誉めそやられる。誉めそやされるだけならいいけれど、経済的にも(そいつだけが)豊かになったりするから「なんだかなぁ」と思ったりする。
 まあ、競争原理がなければ人は働かないから、直接的な人物にスポットをあてることは、仕方ないシステムなのだろう。そして、こういうシステムが働く限り、不平等は当然なのだ。富める者はより富んでいき、貧しき者はより貧しくなる。社会的に有利なものはより有利に、不利な者はより不利になる。
 そんな世の中、「いやだ!」とジタバタしても、しょせん意味がない。人間社会だけでなく、ほかの生き物の世界だって、しょせんそんなものだ。だけど、そんな不条理な現実に順応せず、やっぱりそんなの「いやだ!」と思うのは人間だけだろう。そうやってぐれてみたい人なら、買って損はない本だと思います(しつこいですが、人によっては反感を覚えるかも知れません)。

4106100096ぐれる!
中島 義道

新潮社 2003-04-10
売り上げランキング : 120,440
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

投稿者 かめちゃん : August 14, 2005 08:20 PM

コメント


コメント用ボックス

コメントをお寄せくださる際は、お名前(必須)、メールアドレス(必須)、URLをご記入ください。




保存しますか?