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2005年10月10日

DVD鑑賞『ヒットラー』の巻

2005-10-10.gif 昼間、DVDでテレビ映画『ヒットラー』(カナダ・米 2003年)を観て当時のドイツ人に嫌悪感を覚え、夜、NHKスペシャル『約束の地からの撤退・揺れるユダヤ人国家・イスラエル』を観て現代のユダヤ人に嫌悪感を覚えた。そして両方とも、現代の日本を彷彿させ、なんともやりきれない気分に陥った。それは映画を見る前に、『videonews』で政府が通そうとしている「共謀罪」について知り、「まったくなんて社会になっちゃったんだろう」と茫然自失してしまったせいもある。
『ヒットラー』はDVD2枚組で、187分。が、それでも短い。正月のテレ東の12時間時代劇じゃないけれど、そのぐらい長くてもかまわないから、なぜドイツはこんな独裁者を生んでしまったのか、なぜあんな優勢思想にとりつかれたのか、もっと丁寧に描いて欲しかった。とはいえ、民主主義がヒットラーを生んでしまう恐ろしさは伝わってきた。「国民の支持がある」ということがどれだけ強い武器なのか。その支持が熱狂的であればあるほど、独裁的な力は増長していく。その勢いの前では、どんな真理を語っても無駄である。
 映画では、ヒットラーの台頭に警鐘を鳴らす新聞記者と、彼を利用して利権を掌中しようとする経営者(投資家?)が脇役として出てくる。新聞記者は、ヒットラーが政権を取り、いよいよ身が危うくなっても、最後まで批判を続ける。経営者は自分たちが祭り上げて育ててしまった怪物に協力しつつも、最後は海外に逃げ出す。前者は投獄され殺害されてしまい、後者は家庭はばらばらになってしまうが、他国で生き延びる。
 歴史を見るまでもなく、たいていの人は、最後まで自分の良識に基づいて記事を書き続けた新聞記者に同調するだろう。しかし、彼の記事は当時の国民の心には届かないし、理不尽に殺されてしまうのだ。
 もし、自分があの時代のドイツにいたならば、いったいどの立場をとっただろう。新聞記者のように、弾圧されるのを覚悟の上で批判を続けるか、あるいは早々に逃げ出すか。一番安全で、一番取りやすい立場は、大多数のドイツ人と同様、時の権力に無批判に従うことだろう。
 昔、戦争の話を両親や学校の先生から聞いたとき、「なんで当時の大人たちは、反対しなかったんだろう。みんなで勇気を持って反対すればよかったのに」と能天気なことを考えていた。そして、自分がその時代にいたら、絶対に信念を曲げずに反対し続けるだろうと思っていたが、それはあまりに想像力が足りなかった頃の意見だ。
 いまなら逃げ出すと思う。抵抗しても無駄だし、だからといって、自分の良識に逆らいたくもない。いくら卑怯者といわれても、逃げる。
 ってことで、ほんとに治安維持法みたいな「共謀罪」が成立したら、「あの時代のドイツにいたら?」なんて想像ではすまなくなってしまう。「まさか」と思っているなら、ぜひ『ヒットラー』を観てほしい。あまりにいまの日本にそっくりでぞっとするはずである。
 ま、ともあれ、スペイン語、勉強しよっと。

投稿者 かめちゃん : October 10, 2005 11:03 AM

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