MENU
カメちゃんのお出かけ帳

チームマイナス6パーセント

かめちゃんのBlog

« ドラマ『戦国自衛隊(第一部)』観た | メイン | 読書(まとめて) »

2006年02月03日

北欧発「言論の自由」騒動

2006-02-03.gif このところ、BS1の『きょうの世界』というニュース番組を観ている(というか、聞き流している)。で、フランスでも教科書問題があったり(植民地時代を美化するような表現をめぐって)、ブッシュ大統領の一般教書演説の分析があったり(同じスローガンを繰り返してるだけってことがまるわかり)、ブラジル(アメリカも)石油にかわる代替エネルギーの開発に着手するなどなど、日本も世界も同じような問題があるんだなぁ……と思ったりしている。

 そこで一番気になったニュースが、デンマークの新聞社(ユランズ・ポステン紙)によるムハンマドの風刺漫画騒動である。発端の記事掲載は、昨年9月。時限爆弾のようなターバンを巻いたムハンマドの風刺画など十二編が掲載された。そもそも、ムハンマドを描く(偶像化する)こと自体、大冒涜である。それが、テロリストを思わせるキャラクターで描かれた日には、黙っているわけがない。イスラム諸国はあいついでデンマーク政府に抗議、ユランズ・ポステン紙への法的処置を要求するも、政府は「言論の自由」を理由に無視。デンマーク製品の不買運動や大使館閉鎖にまで発展した。
 それに加え、先月、ノルウェーのキリスト教系雑誌がこの漫画を再掲したのである。これが「言論の自由」を訴えるヨーロッパ各地にも飛び火し、無視できない国際問題に発展してしまったようなのだ。
 
 ちなみに国境なき記者団(ジャーナリストによる国際的な非政府組織)によれば、デンマークとノルウェーは同順で世界一、報道の自由度が高い国である(ちなみに日本は37位。韓国は34位。アメリカは44位。中国は159位。最下位は言わずと知れた北朝鮮)。

 結局、爆弾予告まで出されたユランズ・ポステン紙は、ここにきてようやく謝罪の意を表明したようだが、ノルウェーの雑誌編集長は「暴力を使うことを恐れない宗教が、私達が住む地域の表現の自由を脅かしている」「怒りをかうことも殺害予告を受けることも覚悟している」と強気のようだ(小林恭子の英国メディア・ウオッチ参照)。その意見に賛同する声は多く、この騒動はそう簡単におさまらないだろう。

 この騒動の背景には、ヨーロッパ各国の国内事情(キリスト教国内の少数イスラム教徒の境遇など)もあるようだけれど、宗教問題に疎い日本にいても、「言論の自由」vs「異文化(異宗教)の不可侵」の問題としては「どうしたものか?」と考えたくなる。まあ、『悪魔の書』をめぐる殺害事件や、オランダの映画監督が殺害された事件などを思い起こせば、触らぬ神にたたりなし……と批判なんてしないが一番。が、そういう恐怖による抑圧がまかり通る社会は健全とはいえない。

 とはいえ、この騒動の場合は、言論の自由といえども度が過ぎる。現指導者をパロディ化するならまだしも、預言者に対してはフェアじゃない。日本でいえば、首相をパロディでちゃかしても怒らなくても(逆に喜ぶかも?)、天皇をちゃかしたら、それこそ反発する日本人は多いと思うし、その心境は理解できる。聖域は、理屈でも感情でも覆せる領域ではないのだ。漫画でちゃかしても意味がない。もし、意味があるとすれば、怒りをあおり暴力的行為を扇動することだけ。「あなたがたは、こうみられているのですよ」との訴えがあるとしても、到底、理解など得られるわけがない。表現の自由は、選択を間違えれば、表現の暴力にしかならない。

 それにしても、なぜ北欧は報道の自由度が高いのだろう。さきほどの国境なき記者団の順位を再びあげると、1位は、デンマーク、フィンランド、アイスランド、アイルランド、オランダ、ノルウェー、スイス(ここは北欧じゃないけど)である(ちなみにイギリスは24位)。いったい、これらの国のニュース番組って、どういうものなのだろう。日本のように、どこもかしこも同じ内容にはなっていないんだろうなぁ……。

投稿者 かめちゃん : February 3, 2006 01:47 PM

コメント


コメント用ボックス

コメントをお寄せくださる際は、お名前(必須)、メールアドレス(必須)、URLをご記入ください。




保存しますか?