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2006年04月06日

この訳すごい! って本

2006-04-06.gif 新札に樋口一葉が採用されるとわかったとき「どれ、彼女の作品でも読んでみるか」と手に取ってみたのだが……ぜんぜん、読めない! と1秒であきらめた。易しい現代語の本ばかりに慣れ親しんでしまった現在、明治の文学だけでなく、大正、昭和初期の文学作品はすでに脳が受け付けない。だれか現代語に超訳してくれないかなぁ……と思うことしばしばである。

 そんな中、本屋で『キリスト教は邪教です!』という過激なタイトルの新書を見つけた。著者はニーチェ。ん? ニーチェってあの「超人」とか「永劫回帰」とか言ってた○○で発狂した哲学者? と不思議に思って手にとってみた。表紙には、現代語訳『アンチクリスト』とある。あ、訳し直してくれたんだーっ! とぺらぺらめくってみたら……笑える。なんだ、この毒舌ぶりは! いいのか、こんな訳で……と、買ってしまった。

 とにかく笑える。笑っちゃいけないけど笑える。ここまでキリスト教、教会、信者を馬鹿にした読み物はめずらしい。差別的な言葉をあえてつかっている(訳として残している)せいか、批判を通り越してこれは悪口。まあ、このぐらい痛烈にものを言わないと、確立された価値観を転換させることはできないのでしょうけれど(といっても、できていないが)。

 それにしても、この訳者(適菜収氏)の超訳ぶりはおみごと。小見出しには、「キリスト教は引きこもり」「キリスト教のバカの壁」「世界の中心で愛をさけぶおごり」……って、21世紀の日本人にしかわかりません。おまけに本文には「バカ」「ヨタ話」「恥知らず」「大ウソ」「デタラメ」といった悪口のオンパレード……匿名掲示板も真っ青である。

 でもまあ、そのため、かなり読みやすいことは確かである(数時間で読めます)。ただ、ここまでやると、本来の意味からズレているのでは? と疑いたくもなる。検証するなら、昔のこむずかしい訳と読み比べてみるべきだろうが、そんな気力はない。とりあえず、本旨のエッセンスは伝わるだろうし、なにより、多くの人に読んでもらえるだろうから、ニーチェもOK? ……ってとこでしょうか。ちなみにこの本、発狂する前年(1888年)に書かれた作品。

 本の内容は、ルサンチマン宗教に対するルサンチマン? ……としか読めなかったのだが、「信じることは真理とは関係がない」という主張は、信仰を持たない人々であっても、肝に銘じておくべきことか。
 まあ、こんな感じでもいいから、こむずかしい古典をどんどん現代語訳にしてもらいたいものです。


キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』
フリードリッヒ・ニーチェ 適菜 収

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投稿者 かめちゃん : April 6, 2006 01:52 PM

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