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2006年12月04日

DVD鑑賞『ブレイブ・ストーリー』

2006-12-4.gif「『ゲド戦記』はちょっとね……」と渋い反応だった友人が「あっちはおもしろかったよ。なんか感動しちゃったもん」とほめていたアニメ映画『ブレイブ・ストーリー』をDVDで観た。原作は宮部みゆき氏。いうまでもなく、超売れっ子作家である。……が、1冊も読んだことがない。ってことで、この原作も読んでいないので、あくまで映画だけの感想です……が……

 感想………………ええっと……え~…え~…え~…………「RPGゲームの、なが~いプロモーションビデオみたいです。ははは」
 つまり、うすっぺらい! なんでこんなにうすいのよ、話が!(映像はきれいだった)。

 友人は最後のシーンで感動したようだけど、あれって、(以下、観てない人にはわからないコメント&ネタバレですみませんが)、けっきょく、ミツルくんはゲーム(旅)をやり直させてもらい、今度はワタルくんのような考え方で進め、なんとか女神さまにたどりつき、願いをかなえてもらって現実に戻ってきた……としか解釈できなかったんですけど~(妹、生き返っていたもんね)。

 だとすると、感動どころかブラックメッセージである。主人公のワタルくんの出した答えは、「運命は変えることができない。ならば、どんなに辛い運命でも自分の運命として受け入れ、未来の運命を変えていく(努力をする)」ってな青少年教育にうってつけの(?)美しいメッセージだった。
 が、ミツルくんがラストで戻ってきた(かのような)シーンを入れたせいで、このメッセージ、台無しである。

 たぶん映画のラスト描写の後、ミツルくんはワタルくんに、こう言って微笑んだに違いない。
「君のおかげで攻略法がわかったよ。妹も助けられたし、ヴィジョンも壊さずにすんだ」……と。
 ワタルくんはミツルくんの答えを聞いて、なんと答えるだろう。

 攻略法はたぶんひとつじゃなかったんだろう。少なくとも映画では、「かなえられない願いはない」とは言っていない。「かなえてあげられる願いはひとつだけ」と数の限定をしているに過ぎない。ならば、「いまの記憶を持ったまま、事件が起きる前まで時間を戻す」ということだってできるかもしれない。時間が戻り、事件を未然に防げれば、そもそもヴィジョンに行くこともないし、その世界が壊れることもない。まあ、そんなズルはきいてもらえないんだろうけれど。

 あるいは、ミツルくんは、こういって微笑むかも知れない。
「ヴィジョンっていう世界はね、やっぱりヴィジョン(幻影)なんだよ。だって初めからやり直しさせてもらえたんだから。だからね、たとえ街を破壊しても、リセットすれば何度でも現われる映像みたいなもんなんだ。あの世界の住民は、ただの影。ゲームの登場人物と同じさ。だから、殺したって罪悪感を感じる必要はなかったんだ。君はね、感情移入しすぎたんだよ」
 さて、この答えには、ワタルくんはどう答えるだろう。

 もし、この映画を観て、RPGゲームでモンスターを殺すことにためらいを覚えるようになった子どもがいたとしたら、この映画もたいしたものだな、と思えなくもない。だけど、たいていの子どもは、こういって笑うだろう。
「ヴァーチャルなんだから、殺したっていいんだよ。いくら殺してもまた復活するんだし」

 この感覚は、はるか昔のローマ帝政時代、「奴隷や獣なら殺しあったっていいんだよ」と喜んで死闘ゲームを見物していた人々と、どう違うのだろう。ヴァーチャルな映像は生きてない。でも奴隷や獣は生きている。それは古代と現代の意識の違いに過ぎない。古代ローマ市民ならいうだろう。
「奴隷や獣なんだから、殺したっていいんだよ。いくら殺してもまた復活する(替わりの奴隷や獣が出てくる)んだし」

 どうやら、原作のラストは映画とは違うらしい。原作にはミツルくんは復活しないのだろうか? ……だとしても、あまり読む気はしないなぁ。

 

投稿者 かめちゃん : December 4, 2006 05:00 PM

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